さりげなくニュースNo.304

「麻生総理大臣の芽はあるか」

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 トランプ米大統領が鉄鋼に関税をかけることを宣言した。その適用国に同盟国であるわが国を含めるという発言があった。その意図するところは、二国間交渉にあると理解した。わが国はかつて血の滲むような難題を数々つきつけられた。それが脳裏をよぎったはずだ。

 麻生副総理の発言はきっぱりと言い切るものであった。二国間交渉はいたしませんと、きっぱりと言い切った。こういい切れるのは他に誰一人としていないのもまた確かである。もしかして、次は麻生氏をわが国のリーダーにするのもおもしろいではないかと筆者以外にも出てきそうである。

 田中角栄がアメリカを跳び越して日中国交正常化で合意した。そのことで田中は、国外からの圧力により抹殺される近因となった。中国との蜜月を築いたキッシンジャーの怒りは頂点に達しこのジャップめがと、このとき田中角栄の運命は決定的なものとなった。あとは立花氏に資料がわたり、検察を巻き込み、そうして、マスコミをして騒ぎたてる。現在の政権中枢はしっかりとその経験を消化しているはずだ。敗戦国ドイツのようにフランスと組むことにより、かつ、ユーロという金融の武器を手にすることにより、アメリカからようやく自由になることができた例もある。だがわが国の場合は、人類史上最悪の原爆投下という犯罪を犯した征服国による謝罪がなされていない。それは真なる意味で戦後は終わっていないことを意味している。その完璧なる証拠は、米軍基地の存在である。その意味するところは、わが国の軍事力に蓋をすることである。それに憲法という法律で軍事力に制限を加えることである。これは心性的には日本を内心では恐れているからである。わが国の好戦的国家が70年以上も猫をかぶっていることに、アメリカ自身が驚いているのかもしれない。だが今後は軍事的なものではなく経済的な闘いとなる。相手国はヨーロッパ、中国、ロシア、日本が相手国となる。

 わが国は経済連携協定では良き助走をきっている。TPP11である。カナダを含む太平洋岸11カ国による経済協定である。残念ながらアメリカは抜けている。経済規模は5億人、GDPで1,100兆円、世界の13%である。それに、昨年の7月にほぼ合意を見ている、EUとの経済連携協定であるEPAはGDPで世界全体の28%のものである。

 麻生大臣がマスコミに苦言を発したことがうなずける。すなわち森友森友といっているがTPPに触れようともしない。

 アメリカの一番の恐れはユーラシア大陸からの遊離であり、大西洋間での金融、貿易の回路での混乱である。もっとも大きな被害を受けるのはアメリカであるからだ。ヨーロッパは別の市場を受け入れる資力を有しているからだ。

 ところで、平和と秩序の保証人であったアメリカが、なぜ無秩序と戦争の要因となるにいたったのか。それは、自らの内面的崩壊を世界全体に投射しているためである。

 アメリカの輸出能力は工作機械でも商品でもなく武器だけである。

(戯言;麻生氏と二階幹事長が組んだらおもしろいと思いませんか)

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