さりげなくニュースNo.266
「電子通貨ビットコインの現状」
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ビットコインという電子通貨が大きく騒がれたのは2013年頃だ。今はブームが下火になったという観がある。ビットコインを使える店が東京で30店舗に満たない。大阪でも20店舗前後である。
1ビットコインの相場は2013年当時は10万円を超えていたがいまは、ほぼ半分の6万円弱である。
この通貨が見直されていく可能性はないのだろうか。銀行の支店店舗インフラが充実している先進国においては銀行通帳の開設が手軽に出来る。ただ振り込み手数料がばかにならないと思う人にとっては手数料のかからないビットコイン取引は魅力の一つである。
クレジットカード取引も見慣れ、日常化している。これは、クレジット会社に取引仲介料を支払うことによってビジネスが成立している。一方のビットコインの場合は、ソフィストケイトされた暗号すなわちパスワードを唯一の武器に電子上で電子通貨の売買ををなすことによって取引を成立させる。
ビットコインは蓄積としての貨幣の効用と交換としての貨幣の効用のいづれも有している優れものである。それに銀行への口座開設のように身元の開示性は必要としない。電子上に台帳が備え付けられパスワードの花子さんは、パスワードの太郎とビットコインをやり取りして取引をなす。この匿名性はビットコインの当初The
Silk Road
という麻薬取引に利用されたという歴史を持つ。
ビットコインの真新しさはウキィペディアにあい通じるものがある。権威あるものが一般大衆に向けて高みから教え諭すスタイルではなく、多数の大衆が知恵を出し合い改良を重ねながら知識を生み出していく。ピットコインの当初は、中央のコントロールから自由なものとして立ち現れた。しかし、規模が拡大するにつれて、物品の取引に税を課するという課題がでるよになり国家としても無関心ではいられなくなる。とくに中国の取り組みは積極的だ。将来の投資案件としては有望という見方である。ビットコインをいかに多く動かせるかで巨大な見入りも可能となる。
中国の一握りの4企業が70%のシェアを占め、中国はビットコイン取引の40%といった世界でも先端をいっている。ヨーロッパでは、あまり好ましくは思っていないこのビットコインのためにこの4月にアメリカの使節団が北京を訪れた。シリコンバレーやウォールストリートにあっても重要投資案件になりつつある。この市場は現在数十億ドル規模と見られている。
遡る事今から8年前、中本哲史という正体が今でも不明な人物が電子通貨ビットコインに関する論文を発表し、翌年にソフトウエアを発表してから運用が開始された。(中本は約100万のビットコインを所有して、現在価格で約6億ドルを手にしている)。
途上国ではモバイル環境が急激に普及している。それにともないケニアでの電子マネーの普及は、成人の利用で40%に達する勢いだ。ただ将来的には、自国の富が政府の管理を離れて自由に飛び回ることへの不快感から規制に転ずることも考えられる。