さりげなくニュース2010.2.14


  我が国の進路を決めるほどの大きな山場が一つあった。
 
 二つの権力のがっぷりよつの戦いであった。一つ目の権力は、行政、立法をも併せ持ったような権力を持った小沢氏に対して、司法の最終的決定権者として実質的権力を有した検察の権力である。検察は行政組織の一部ではあるが、特異なところにあるとは衆目の知るところである。
 
 検察側は霞ヶ関の応援団をバックに一時期一歩も引かない動きを見せていた。どんな法案でも通すことの出来る絶対権力者が育つことをなんとしても阻止する必要を感じた勢力であった。アメリカの意志は、憶測するに、小泉元首相辺りを通して反映したのか、定かではないがなんらかの影響は有ったかも知れない。先頃さっそくキャンベル国務次官補と小沢氏の会談がもたれ、民主党の中国訪問団を意識したかのように、キャンベル氏は小沢氏に米国への民主党国会議員団の訪米を打診している。
 
 二大勢力の戦いは、がちんこ勝負を避けた。結果の傷跡が両勢力に余りにも大きすぎて、そのため、両者は矛先を収めたように映る。この手打ちがどういうものであったのかは、今後の小沢氏の中国重視の姿勢や官僚に対するコントロールの方向がどう変貌していくかを見ることによって明らかになりそうである。
 
 アメリカとの関係では我が国は普天間基地問題があるが、それほどに深刻ではない。米中関係のほうがギスギスしだしている。これまで、中国はケ小平の遺言的言葉、すなわち、欧米の策動には決して乗ってはならないという戒めがあった。これまでは、この教えを忠実に守ってきた。ところが、米国市場でトップに躍り出た頃からおかしくなりだしたトヨタ自動車のように、中国にも奢りが出始めてきた。2月6日のガーディアン紙に取り上げられている楊外相の発言は自信に満ちている反面欧米に挑発的でもある。GDPが5兆ドルになり日本を追い越すのは時間の問題となった中国。氏は人類の五分の一を占める我が国の意見に世界は耳を貸す必要がある。また、安保理常任理事国でたった一国であろうともイランの核問題を支持すると、今一番に繊細な問題にも挑発的に意志表示をしている。アメリカ側の挑発も半端ではない。中国が一番暴発しかねない問題は台湾問題である。オバマ政権は台湾に60億ドルの武器販売を決定した。中国は烈火のごとく怒った。それに輪をかけてオバマは、ダライラマと近日中に会談すると発表した。
 
 アメリカ側の狙いははっきりしている。二桁になんなんとする失業問題にある。この問題は中国の為替レートにあると踏んだアメリカの戦闘態勢構築にある。迎え撃つ中国の報復は個別米企業に向けられている。グーグルへのハッカー行為でネットの自由論争へとクリントン国務長官を巻き込んでの論議へと発展した。
 
 また中国はEUでも問題をかかえている。靴製品に最大で16.5%の関税をEUから課せられた。中国はこれに関してはWTOに持ち込んで審議中である。
 
 欧州が目の敵にしているのが先頃の環境国際会議であるCOP15をつぶした中国である。これに対して楊外相の発言は以下のようなものであった。「アメリカやイギリスその他欧州の国は中国がCOP15を壊したというが我々は、発展途上国の見解を代弁したにすぎない」。(Guardian Feb 6,2010 by Julian B)