さりげなくニュース10/9

   日中間で、現在一触即発の問題が持ちあがっている。東シナ海のガス田開発をめぐる対立だ。
 中間線で中国側は一部開発に乗り出している。日本側としては共同開発ということで問題解決をはかりたいところだが、予断を許さない状況だ。中国側の回答は次回10月中旬の局長クラスの協議に持ち越された。
 中国のエネルギー消費は急増の一途をたどっている。現在、石油消費量はアメリカに次ぐ世界第2位である。
 軍事、外交と表裏一体となった観さえある中国の石油はアメリカとことごとく対立軸を形成しつつある。 米大手の石油会社ユノカルの買収劇、国際的に非難されている軍事独裁ミャンマーへの10億ドルの軍事援助、核開発志向のイランとの液化天然ガス開発協定、その緊密さを象徴するかのように国連安保理にイランの核問題が俎上に載ることへの反対、とことごとく国際協調から遠ざかっている。
 この7月、中国人民解放軍のスポークスマンである朱少将は、英紙との会見で「アメリカへ核兵器で対抗をなす」という発言が記憶に新しい。(対米協調路線の胡錦濤が収拾にのりだしたのは言うまでもない)。
 中国が石油を買い、経済援助をなしている国はスーダン、ベネズエラ、イラン、ミャンマー、ジンバブエ、何れも民主主義体制から程遠い国ばかりである。こんなところからも米中間は難しい対立の局面へ入ってきたと見られている。(通常兵器ではまだアメリカの敵ではない中国)




補論

 中国が係争中の水域での開発行為を止めないなら日本側としては試掘に向けた行動に出ざるを得ないとみられている。現に、日本政府は今年の7月に試掘権設定を帝国石油に許可した。