2009.9.7.18
「保守政権の混沌」
政府支持率が危険ラインまで低下し、そのためなのか政権政党の党員は浮き足立っている。
世論調査で、前首相の小泉氏を首相に待望する割合が高いのを、どう判断したらいいのだろうか。
小泉氏の構造改革が誤りであり、日本をガタガタにだめにしたという意見が説得力あるものとして一部で主張されている。私もその意見に賛同を覚えるものではあるが。
小泉改革を単純に象徴的に、現象面で見る時、堀江氏や村上氏に見る未成熟な道徳性のない国家の方向性に思い至る。
小泉氏のキャラクターに見る国民の支持はいかように解釈しうるものだろうか。
これは、鬱屈した出口の見えない経済不況が背景にある。出口の微かな光さえ見えないとき人々はどのような行動にでるだろうか。江戸時代60年周期で起こった伊勢神宮への集団参詣が示唆に富む。丁稚は仕事も無断でほっぽり出して、あるときものに憑かれたように家出する。
現代人にできることは、「古い自民党をぶっつぶしてやる」と威勢よく叫ぶ小泉氏のキャラクターにこの世の憂さを晴らしていると感じるのは私一人であろうか。
今回の保守党の不人気は麻生首相のせいにするには、根が深い。小泉氏の5年間までさかのばらなければ、なにものかが、見えてこないような気がする。