2009.9.10.12


  「あぶなっかしい鳩山外交 」

 岡田外相はアフガニスタンを訪問し、ごきげんのようだった。我が国がアフガニスタンの民生にどれだけ貢献できるかアピールした模様だ。
 
 先頃の選挙ではカルダイ氏の極端な選挙不正が指摘された矢先の訪問である。アメリカがこの問題で困惑している時期でもある。
 
 民主党の対米姿勢はどこか危なっかしい。鳩山氏の米国に依存しすぎたといった発言や、岡田氏の東アジア共同体構想からアメリカを外すといった発言が指摘されているが、もしそうならば、アメリカにとっては、この上ない不快以外のなにものでもない。対米自立のばかの一つ覚えを意気に感じて、その結果相手を不快にさせるだけならば、なんの得にもならないような感じを受ける。
 
 対米外交の軸をしっかりと固めた後に国民の納得しうるように説明を十分にしつくした後のアメリカ外しの言動ならばアメリカは不愉快には思わずに、政策でアプローチしてくるはずだ。そんな手続きもせずにこういう繊細な事柄を思いつきで発言するのは、とても正常な大人だとは思えない。
 
 今回の政権奪取は明治維新に匹敵する革命だと、菅氏は街頭演説で述べていたが、そんなものは、国内の問題であって、自国の利益を最優先する他国にとっては、どうでもいいことにすぎない。よくやったなどと、手をたたいてなどくれない。大目になどみてくれはしない。アメリカに反対するのはいいが、侮ってはいけない。
 
 11月にオバマ大統領訪日が組まれている。なんらかの外交スタンスを急がなければならないといった焦りがあるのかもしれない。アメリカから距離を置くにしろ、どうするにしろ、マニュフェストにこだわるのもいいが、いざとなったら国民が断固支えるような環境をあらせる十分な国民との会話をはたして外交政策を策定して欲しいものだ。